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健康診断|日比谷公園クリニック

検査項目解説

健康診断で行われる各種検査項目について、検査内容と基準を解説いたします。

身体検査

BMI(体格指数)とは、身長・体重から指数を出して肥満の程度を知る方法です。
もっとも疾病率の少ない理想指数は、BMI「22」とされております。

標準体重 身長(m) × 身長(m) × 22
BMI
(体格指数)
体重(kg) × (身長(m) × 身長(m))
BMI判定基準(日本肥満学会)
肥満 25.0以上
普通 18.5以上25.0未満
やせ 18.5未満

眼圧検査

緑内障に関する検査で、眼圧が高い場合は緑内障が疑われます。

眼圧 21mmHg以下が正常範囲内

 

眼底検査

網膜の所見を見る検査です。眼底の血管の状態を見て、動脈硬化の程度を調べます。
高血圧・糖尿病・腎臓病などで変化が起こります。

聴力

1000Hz 30db(デシベル)以下
4000Hz 40db(デシベル)以下

1000Hzは、日常会話の音域です。片側の聴力低下は、鼓膜中耳の病気が考えられます。

4000Hzの音域についての聴力低下は、加齢や産業現場での騒音による聴力障害の可能性があります。

呼吸器系

胸部X線 主として肺に病気がないかどうか、また心臓の大きさや形から心臓病がないかどうかを調べます。
肺機能検査 努力肺活量と時間肺活量を測定することにより肺の機能を調べます。肋膜の病気、肺気腫、喘息、慢性気管支炎などの診断に役立ちます。
喀痰細胞診検査 痰の中にがん細胞があるかどうかを調べます。 ClassⅠ、Ⅱを陰性とし、Ⅲ、Ⅲa、Ⅲbを擬陽性、Ⅳ、Ⅴを陽性と判断します。Ⅲb以上の方は精密検査が必要となります。

血液検査

白血球数 体内に侵入した細菌などを貪食し、また抗体を作り身体を外敵から守る働きをしています。炎症性疾患なので増加します。
赤血球数 赤血球中のヘモグロビンが酸素を肺から全身の細胞に運搬します。これらが減少した状態を貧血といいます。ヘマトクリットはこれらを容積に占める%で表わしたものです。
ヘモグロビン
ヘマトクリット
血小板数 血液の凝固にとって重要な働きをしています。著しく減少すると止血しにくくなります。
血清鉄 貧血の種類の診断に用いられ、これが低下した貧血を鉄欠乏貧血と言います。
血液像 白血球の中の細胞種類の割合を調べ、細菌性疾患やウィルス性疾患の指標となります。また白血病などの血液疾患の診断に役立ちます。

血清尿酸検査

尿酸 食事中の肉類などに含まれるプリン体から生成され、腎臓から排泄されます。このバランスが崩れると血中の値が高くなり、痛風などの原因となります。

血清脂質検査

総コレステロール 血管の強化と維持に重要な役目をしています。ただし、余分なコレステロールは血管壁に蓄積され、動脈硬化症、特に狭心症など冠動脈硬化症の原因になります。
HDLコレステロール コレステロールのうち、善玉コレステロールといわれるものがHDLコレステロールです。
血管壁の過剰なコレステロールを肝臓に戻す作用があり、動脈硬化を防止します。
それに対して悪玉コレステロールといわれるものがLDLコレステロール、βリポ蛋白です。
増加すると動脈硬化、心筋梗塞、脳血管障害などになる恐れがあります。
LDLコレステロール
中性脂肪 身体にとって効率の良いエネルギー源ですが、高値が続くと動脈硬化の進展に作用します。肥満・糖尿病と相関します。

肝機能検査

尿ウロビリノーゲン 主に肝臓疾患の指標として用いられ、(±)が正常です。
尿ビリルビン 急性肝炎・肝硬変・アルコール性肝障害等肝臓疾患になると陽性(+)になります。
総蛋白 消化吸収された栄養をもとに肝臓で作られる蛋白質には、アルブミンやグロブリンなどの成分があります。
肝臓の機能障害が進むと蛋白質の合成能力が低下するため、総蛋白値が下がります。
アルブミン おもに栄養状態を示し、肝臓病や栄養障害などで低下します。
A/G アルブミンとグロブリンとの比率で、肝臓病と他の病気の鑑別に用います。
ZTT・TTT 主として急性肝炎の慢性化や慢性の肝臓病の程度を知る目安となります。
総ビリルビン 寿命を終えたヘモグロビンが変化したもので、肝臓を通り、胆汁の中に排出されるため、肝臓病や胆管の病気で上昇し、いわゆる黄疸という症状になります。
AST(GOT) 肝障害の診断に最も一般的に使用されている検査です。これらは肝臓・心臓・骨格などに多く含まれる酵素で、細胞が破壊されると血中に流出し、高値となります。
ALT(GPT) GPTは肝臓に多く含まれる酵素で、この値が高いと血液の流れが鈍く、脂肪肝や肝炎のなりやすいです。
γ-GTP アルコールや薬剤などによる肝細胞の破壊、閉塞性肝疾患で高値となります。特にアルコール性肝障害の診断に用いられます。
LDH 肝臓や心筋の細胞の中にある酵素で、増加すると障害があると疑われます。
AL-P 主に胆管、胎盤、骨に存在する物質でこれらに障害が起こると増加します。但し、成長期や妊婦などでは異常がなくとも上昇します。
コリンエステラーゼ 基本的に肝疾患などでは数値が低下しますが、脂肪肝では逆に高値になります。(薬物による肝障害の場合は数値が低下します。)

膵機能検査

血清アミラーゼ 主に耳下腺と膵臓にある酵素で、耳下腺炎や膵炎などの病気で上昇します。

腫瘍マーカー

AFP 消化器系のがんに有効な検査で、AFPは主として肝臓がん、CEAは大腸がん、CA19-9は膵臓がん、胆管・胆のうがんで高い陽性率を示すといわれています。
CEA
CA19-9
PSA 前立腺の腫瘍マーカーとして有効な検査です。
CA125 卵巣がんの腫瘍マーカーとして有効な検査です。
シフラ 肺がんの診断に用いられ、特に扁平上皮がんで陽性率が高いといわれています。

糖尿病検査

尿糖 血液中のブドウ糖が尿中に排泄されたもので、陽性の場合は糖尿病が疑われます。
尿ケトン体 糖尿病の診断検査の1つです。
血糖 生体エネルギー源として最も重要な物質で、特に糖尿病の早期発見、診断に用いられます。
HbA1c この検査で過去1~2ヶ月の血糖の状態を推測できます。

腎尿路系

尿蛋白 尿蛋白 血液中の蛋白が尿中に出てきたもので、持続的に陽性の場合は腎臓疾患が疑われます。
尿潜血 尿中の赤血球を検出するもので、尿路系の炎症や結石などで陽性になります。
尿比重 尿の重さを測り、尿中に溶け込んでいる様々な物質を相対的に見る検査です。
尿pH 尿の酸性度、アルカリ度を調べています。
尿沈渣 尿の細胞成分や細菌の有無などを調べ、異常細胞が出ている場合は体に異常があることがわかります。
又、尿は通常無菌状態なので細菌が見られた場合は膀胱炎などの尿路系の炎症が疑われます。
クレアチニン 蛋白質がエネルギーとして利用された後の老廃物で、腎臓から尿中に排泄されます。
尿素窒素 腎機能が低下すると高値になります。

炎症反応・血清反応検査

ASO 溶連菌(A群β型溶血性連鎖球菌)感染の診断に用いられます。
CRP 炎症性疾患や体内組織の崩壊がある場合、上昇します。体内の炎症反応があるかどうかの指標に用います。
RF
(リウマチ因子)
慢性関節リウマチや関節炎の診断に用いられる検査です。他には肝硬変や悪性腫瘍などでも陽性になることがあります。感染症の有無の指標となります。
RPR 梅毒に罹患したことがあるか、また現在罹患しているかどうかを調べる検査です。
TPHA
HBs抗原 抗体はB型肝炎ウィルスに感染しているかどうかを調べる検査で、抗体はB型肝炎ウィルスに対する抗体の有無を調べます。
HBs抗体
HCV抗体 C型肝炎ウィルスに感染しているかどうかを調べる検査です。
HIV抗体 ヒト免疫不全ウィルス(エイズ)に感染しているかどうかを調べる検査です。

甲状腺検査

甲状腺超音波 甲状腺の大きさ、炎症や血流の程度や腫瘤の有無、性質等を調べる検査です。下記の血液検査の結果も踏まえて総合的に診断します。
TSH(血液) 甲状腺刺激ホルモンの量を調べます。甲状腺機能を調べる重要な検査です。
FT3(血液) 甲状腺機能異常を調べるため、TSHと組み合わせて調べます。
FT4(血液)

上部消化管検査

胃部X線 食道・胃・十二指腸などの上部消化管の異常について調べます。
ペプシノーゲン 萎縮性胃炎の状態を見る検査です。胃の萎縮が強いほど胃ポリープや胃がんが発生しやすいといわれています。
ピロリ菌呼気検査 尿素呼気試験において、ピロリ菌を発見する方法です。胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因とされていますが、日本人の半数以上は保菌者といわれています

内視鏡検査

細い管を鼻から入れて、胃の中を直接観察します。場合によっては、組織の一部をつまんで生体検査(生検)します。

上腹部超音波検査

肝臓・胆のう・胆管・膵臓・腎臓に異常がないかどうかを調べます。

下腹部超音波検査

主に膀胱・尿管及び前立腺に異常がないかどうかを調べます。

大腸癌検査

消化管から出血があるかどうか、便の中の血液成分の有無を対象として検査します。大腸ポリープや大腸がんの診断に有効です。

婦人科系

乳房超音波検査 乳腺等に異常がないかどうかを調べます。
乳房X線検査 マンモグラフィーとも言い、超音波検査より病巣を見つける精度が高いです。
卵巣超音波検査 卵巣・子宮等女性特有の病気がないかどうかを調べます。
子宮頚部細胞診 子宮頚部の細胞にがん細胞がないかどうかを調べます。

骨密度測定

骨の密度を調べて、骨粗しょう症になっていないか調べます。詳細は、別紙をご覧ください。